📕日記
本日もありがとうございました。
今日は77回目の終戦記念日、明日は京都五山の送り火と、いろいろな事を想う日が続きます。5月だったか6月だったか疎覚えなのですが、沖縄の慰霊行脚に同行した事があります。平和祈念公園の平和の礎(いしじ)には数十万にも及ぶ戦没者の氏名が刻まれた刻銘碑がいくつもあります。その刻銘碑の前で若い女性がひざまづいて手を合わせている姿を見た時、沖縄ではまだ戦争は終わっていなんだと、綺麗な海と眩しい太陽の光が余計に寂寞たる別世界の様に映りました。
一般的に、8月16日をお盆の送り日というらしく、この日は各家庭などでは送り火を焚いてお盆の期間に一緒に過ごした先祖の霊を送り出すのが習わしなのだそうです。お盆は、「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といい盂蘭盆経の中に詳しく説かれているのですが、お釈迦様の弟子の目連尊者が餓鬼道で苦しむ母親を救う為にお釈迦様から「遍く衆生済度」と諭され、母親を地獄から救う事が出来た日が旧暦の7月15日だったそうです。これは印度の話です。
日本では推古天皇の時代、7世紀頃に「盂蘭盆会」が伝わったとあります。当初は一部の人達だけだったものが江戸時代に入り広く普及しました。海外でも大体同じ時期にお盆に似た行事があるようです。古今東西、先立たれた人を想う気持ちはいつの時代も変わりなく連綿と続いているのだと思うとなんだか不思議さを感じます。人類最古の人の埋葬が確認されているのは旧人段階、ネアンデルタール人の段階だといわれています。
ヒトの進化の中で、極めて人間的な明確な他人の死の認識というもは太古から続いているのだと知ると、明日の「京都五山の送り火」は見逃せません。ひょっとしたら本来の送り火を見るのは今年が初めてかもしれません。今年は、そっと、来年またよろしくと手を合わせてみようと思います。
京都アーユルヴェーダ
ルードラ・アロジアム・ジャパン
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