📕日記

2023-05-06 23:01:00

Les Héritiers

以前にも一度、フランスフィルムの”Les Héritiers” 邦題は『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』を投稿していますが、今日また見てしまいました。また涙腺崩壊ですw あの忌まわしいナチス政権による種の根絶が題材となっていますけど、

実在する教師や生徒、そして収容所体験者、この映画の根底にはフランスという国のお国柄とそして自由というテーマがあるように思います。ストーリーはありがちな学園もの、学業や素行の悪い生徒達が熱血ベテラン女性教師に導かれていくという設定。

このフィルムの中ではほとんどの子供達が中東、アフリカ、アジア系移民の子供達に扮しています。実際彼らはそうなんだろうなと思います。そして、クラス全員がチーム一丸となって毎年行われるコンクールに出場する為に人種、性別、信仰を乗り越え、

フランスの標語にもなっている”Fraternité”友愛を育むのですが、ユダヤ人迫害という題材に、ムスリムの生徒は最後まで孤高の存在を貫いてしまいます。ハッピーエンドがハッピーエンドで無くなっているのですが、おそらく日本人の私には理解できない意味があるんだと思います。知らんけど。

物語は頭髪を隠すヒジャブをまとった女子生徒が母親と一緒に卒業証明書を発行するように教師、校長に迫るという社会風刺的なシーンから始まります。これは記憶にも新しい、フランスの法律で制定された公立学校ではヒジャブを禁止する。という内容そのものです。

生徒の中には、パレスチナ、ムスリム、ユダヤ系というこれだけでも「怖ッ」となり、どうやって彼等をひとつにまとめるんだんろうと興味津々になってしまい、虚構史実と言われている「ユダヤ教とイスラム千年の戦い」までも連想させてしまいます。

この映画を見ただけでヨーロッパ近代史が理解できてしまっちゃうような作品になっておりますけど、流石、女優さんや他の役者さん達の演技が凄いのか、途中からは涙腺崩壊です。え~さて、フラストレーションが爆発してしまっている今のフランス。

自由、平等、友愛の革命魂を今こそ忘れないで欲しいと願うと同時に、ローマ帝国時代から続いているムスリムとユダヤ教徒の寛容な友好関係を子々孫々受け継いでいって欲しいと、極東アジアの島国から、エイメン!
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Sur les 27 éléves de la Seconde 1, 20 ont eu leur vaccalauréat avec mention
Anne Gueguen enseigne toujours l'histoire au lycée Léon Blum

 

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